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被害妄想からくる調査依頼②

①からの続き→

2.統合失調症の妄想ってどんな妄想がある? そもそも妄想とは…

妄想とは非現実的なことや、現実にはありないことを信じ込んでしまうことです。それに対して明らかな反論があってもその考えを訂正することが困難で、妄想を持つ本人はその考えが妄想であると認識できないことが多いです。妄想が出現する病気として統合失調症をはじめ、躁うつ病や、うつ病などの気分障害や、認知症などが挙げられます。しかしながら一概に妄想といっても病気によって出現の仕方や内容が異なるので、その点には注意することが重要になってきます。
統合失調症で出現しやすい妄想として以下のようなものが挙げられます。

①被害妄想
自分が誰かに攻撃されたり、嫌がらせを受けているというような妄想です。統合失調症で最もよく見られる妄想です。
「監視されている」「尾行されている」など誰かに追跡されているという妄想で、注察妄想「部屋に盗聴器がしかけられている」「監視カメラで行動を監視されている」など誰かに見張られているという妄想もある様ですが、本当によく調査の相談をされます。

②関係妄想
周囲にいる人の言動や、テレビやインターネット上の出来事が自分に関係のあることのように考えてしまう妄想です。
「近所から聞こえる咳き込み音は自分への警告だ」「テレビの特定のCMばかり流れているのは自分に対するあてつけだ」など実際には全く関係ないことを自分に関係あることと考えてしまう

③誇大妄想
自分の能力や価値を実際以上に高く感じ過大評価を抱く妄想です。現実よりもはるかに偉大である、裕福であるなどと考えてしまいます。
血統妄想:「自分は貴族の血をひいている」など自分が皇族や貴族など高貴な出自であると考える妄想。
恋愛妄想:「芸能人、有名人と交際している」など実際にはそのような関係にないのに、ある人に愛されているなど思い込む妄想。

④微小妄想
誇大妄想とは反対に自分を貶め、実際の自分よりもはるかに低く評価してしまう妄想です。
貧困妄想:「貯金がすべてなくなってしまった」など実際よりも貧しいと信じる妄想。
心気妄想:「自分は不治の病にかかってしまった」など実際はそうでないのに健康を害してしまったと考えてしまう妄想。

妄想の内容は個人の状況や発症の背景によって異なるのようですね。

③へ続く→

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