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被害妄想からくる調査依頼④

③からの続き→

治療へのつなげ方

正しい対応をしていても妄想に左右されて興奮したり、妄想が原因で色々な困った行動が現れてくることも少なくはありません。例えば「監視カメラを探すために家の中にある電化製品を分解する」「組織から尾行されているので警察に相談に行く」等の行動が出現することもあるかもしれません。

〇妄想が出現し患者さん本人が「調子が悪い」と自覚している場合
それに対して一度病院で相談しようと伝えて受診を促せば大丈夫です。可能であれば家族の方や周囲の方が一緒に受診してあげるとなお良いでしょう。

〇妄想が出現しているが特にそれに対しては困っていない場合
この場合は妄想に関して指摘することで受診をさせることは難しいことが多いようです。でも妄想が出現している時は不眠や不安感、気分の落ち込み、気力の低下などの症状が出現することが多いため、一度病院で相談しようと促すと受診してくれる場合もあるようです。患者さんが妄想について話されない場合は、家族が助けてあげましょう。

〇本人は特に不調を感じていない場合
この場合は病院を受診することが難しい場合が多いのですが、この場合も妄想内容によって不安を感じていることが多いので「周囲から見て神経が疲れているように見える、心配だから一度受診してもらったら嬉しい」と理由も含めて、率直に伝えましょう。
ただなかなか受診に繋がらない場合もありますが、だまして病院に行くことはやめましょう。だまされたという気持ちで医師に会っても、不信感を感じたままでは治療がうまく進むことは難しいことが多いようです。

またどうしても外来治療に繋がらず、治療をしないことのデメリットが多い場合は入院治療なども視野に入れましょう。

また保健所などの精神相談に家族さんが相談に行かれるのも良いかと思います。
どちらに関しても患者さんの気持ちをしっかりと聞いた上でその困っている部分に対してアプローチしていくのが重要になってきます。

4.統合失調症の治療に関して

統合失調症の治療に関しては薬物療法と心理社会的療法の2本柱になってきます。
薬物療法としては抗精神病薬と呼ばれる薬による治療が基本となります。その他、抗不安薬、気分安定薬、睡眠薬などの薬を併用することもあります。
また薬物療法に加えて、心理社会的療法に取り組むことが重要になります。精神科リハビリテーションとしてデイケアや作業療法や生活技能訓練、心理教育などを、それぞれの専門家と連携しながら進めていきます。

薬物療法、心理社会的療法に関して

①薬物療法

統合失調症の薬物療法は抗精神病薬と呼ばれるドーパミンと呼ばれる神経伝達物質に対して作用する薬が使われます。統合失調症では脳内のドーパミンが過剰に分泌されていると考えられているので、薬物療法を行うことでドーパミンを調整することで幻覚や妄想などの陽性症状の改善が期待できます。
抗精神病薬の種類も様々な種類があり、昔から使われている定型抗精神病薬と呼ばれる薬剤や近年開発された非定型抗精神病薬と呼ばれる薬があります。非定型抗精神病薬の方が副作用が少なく基本的には非定型抗精神病薬が薬物療法の第一選択として選ばれます。
非定型抗精神病薬の中でも色々な種類があり、患者さんの症状や副作用などによって薬剤選択が行われます。
最近では陽性症状が改善した後に社会復帰に向けてなるべく副作用の少ない薬剤を選択するといった治療方針が一般的であり、非定型抗精神病薬の中でも非鎮静系と呼ばれる眠気や身体のだるさなどの日常生活の支障となりやすい副作用の少ない薬剤を使用することが多いようです。

②心理社会的療法

統合失調症の心理社会的療法としては精神療法やソーシャルスキルトレーニング、精神科デイケアなどが挙げられます。

統合失調症は病識が得られにくい病気と言われています。「病識」とは自分が病気であるということを認識するということです。
そのため統合失調症の方は治療につながりにくかったり、治療継続が難しいことが知られています。統合失調症は症状の悪化を繰り返すたびに症状が治りにくくなると言われており、治療を中断すると2年以内に80%の方が再発すると言われています。
そのため治療を継続していき症状が再発しないようにすることが非常に重要であり、そのためにご自身が病気であるということ「病識」をつけていくことが大切になってきます。
この「病識」が持てるようになるために診察で話し合ったり、病気に関して説明を行っていきます。
また症状悪化のサイン(しばしば症状が悪化する前に普段よりイライラしやすくなったり、不眠が出現するなどの前兆があります)に関して相談しておくことで、症状悪化を未然に防ぐことが可能になります。

ここでは薬物療法、心理社会的療法に関して見ていきました。
統合失調症の方の治療としては上記2つを組み合わせて行っていくことが重要になっていきます。薬物療法に関しても副作用などに関してしっかりと相談しながら治療をすすめていくことが可能です。また心理社会的療法に関しても連携している就労支援施設などとも相談しながら社会復帰に向けて治療を進めていくことが可能です。

まとめ

この記事では統合失調症の妄想に関して、病気の説明から妄想内容や対応方法、治療などに関してまとめました。
統合失調症は病識が生まれにくく、妄想自体も本人はその考えが妄想であると分からないためご家族や周囲の方が対応に困られていることが多いです。
また妄想のような症状が出現した時にそれが妄想なのかどうか、病気であるかどうか判断に迷うこともあるかと思います。
妄想に対して家族としてどう対応したらよいか分からない、妄想が本当に病気なのか、また妄想に対しての治療を行っていきたいなどのお悩みがあれば、心療内科に相談しましょう。

また、一方で調査を実施することによって「ああ、そんな事実は無かったんだな」と安心を得る事実もあります。
私共で出来る事とすればそのお手伝いくらいのものです。

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